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三澤亮介 / EternalReflection
アーティスト:三澤亮介
タイトル :EternalReflection
制作年 :2021年
素材 :PhotoAcrylic
サイズ :42.0×59.4 cm
エディション:3(+AP1) 残りエディション1 EDNo.3のみ
額装 :なし
証明書 :なし
※注文後、約2週間で作品が完成いたします。
※作品は税込価格です。
<アーティストコメント>
僕は、写真表現の最たる特性である写実性や具体性の解釈を解体/拡張することで、写真が現代アートの新時代を切り開くと信じています。そこで写真を素材として活用し、絵画的な手法や思考アプローチをとった作品を制作しており、これを「写真メディアのパラドックス」と名付け、自らの制作におけるコンセプトとしています。
これは1869年頃から興った写真史におけるピクトリアリズム運動からインスピレーションを受けており、作中の写真で主題を提示する時、一般的な視覚情報は削ぎ落とされ、そこには本質が浮かび上がります。一見写真とは思えない作品がより本質を映し出すという逆転した構図の中で、写真メディアそのものを再定義してゆきます。
本作品では、僕ではない第三者によって制作された作品や撮影された写真等を素材とした、カメラを使用していない写真作品です。作品群のテーマであるGrand Pas de Deuxは、バレエにおける男女の踊りを意味し、これは、過去のアーティストの作品と現代の僕の共作をそこに投影しています。
具体的には、LeonBakstが描いた「Narcissus」というバレエの舞台コスチューム画の資料をスキャニング撮影した写真を素材に使用。それらをデジタルアートボードの中でマニュピレーションした作品となっており、それにより実現したのは時代とエリアを超えたマッシュアップと新たな”イメージ”の誕生です。
ここにおける広義での”イメージ”は、過去のアーティストたちが作ったイメージをサンプリングし、現代アートとしてマスタリングした行為を指しています。これはまるでアートにおけるバトンのようなものであり、過去から脈々と続くセッションなのです。しかしこれは一方で、写真というメディアの格式においてはまるでセセッション的な動きでもあるという、アンチノミーをそこに描き出します。
そして、この「写真メディア」と「現代アート」の狭間に存在しうることこそが、僕の行っているアートの命題なのです。一見すると、アートの文脈としては正しそうであるにも関わらず、写真メディアの側面から見ると正しくない行いである作品こそ、現代デジタルの発達でしか存在しうることはありません。
だからこそ、僕の作品はそれ自体がパラドックスを内包しながら進行し、アートの文脈を確かに更新しうるのです。
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