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名和 晃平 Kohei Nawa / Element - Black #7
アーティスト:名和 晃平 Kohei Nawa
タイトル :Element - Black #7
制作年 :2018年
素材 :silkscreen on paper, acrylic, wooden panel
サイズ :60.0 × 80.0 × 3.8 cm
エディション:35
額装 :なし
※木製パネルにマウント済み / Mounted on wooden panel
※ 作品設置の向きは縦、横いずれも可 / direction variable
※作家と出品ギャラリーの意向により市場在庫(エディション)が少なくなるにつれて作品価格が上昇致します。あらかじめご了承下さい。
※作品は税込価格です。
※納品は5月半ば以降となります。
2018年(11/10-12/8)にギャラリーノマルで開催した名和晃平個展「Element - Black」にて発表したシルクスクリーン版画作品。作家とのコラボレーションによりギャラリーと隣接する版画工房ノマルエディションにて制作した、全9種類の実験的な新シリーズです。
一見すると黒~グレーに見える画面の奥底から、光の反射によって抽象的な像と多様な色が立ち現れる印象的な作品となっています。
【 Element - Black シリーズについて / 林聡 (ノマル ディレクター) 】
2001年の版画シリーズは、髪の毛やスナックのチップスのかけらから作ったレイヤーの集積によって生まれる過剰さへの試みであった。そして、2002年の版画作品シリーズElementは、描画の材料や方法を変え、ある構造の要素(テクスチャ、フォーム、フラグメント、アーキテクチャ)としてのドローイングをシルクスクリーンの版に置き換えたシリーズであり、名和は、そのミクロ的なアプローチで近年、多くのドローイングを制作している。それらのエレメントを拡大すること(版を利用することで可能になった顕微鏡をのぞくような行為)や、それらのエレメントが重なり合うことによって生まれた平面作品は、消失の象徴としての黒に還る。産まれ、消え、再生し続ける細胞(泡)のように。今作”Element-Black"はそれらの流れを組みながら、新しい”Black”という概念を取り入れた。黒の下地とそこに刷り重ねられたインクのレイヤーが様々な光の反射率を生み出し、イメージは、全てを吸収する黒の中に残るかすかな反射である。見る位置によって変容する様ー黒の物体でしかなかったモノリスに接近するとそこは宇宙であったように。
エレメントが集まって生まれる黒は、無であり無限でもある。
【制作秘話についてはこちら】
https://note.com/andartjp/n/nb91c29133cdf